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「社労士の1分労務講座」
第16回 労働契約法の制定で就業規則の重要性が増す
 労働契約法がスタートしたことにより、労使間に個別労働紛争が発生したような場合には、労働条件の決定や変更が労働者との合意によるものかどうかが、その有効性を決定づける大きなカギとなります。
 この法律では、労働契約は労働者と使用者が対等な立場で合意に基づいて決定することを大原則としているので、「労働者の知らないうちに就業規則を会社が勝手に変更した。」「入社するとき約束した労働条件を会社が守らない。」などといったことは許されなくなります。
 労働契約法では、就業規則の効力要件について、「使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させたときは、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。」としています。
 また、労働契約が就業規則の内容と異なる条件で合意した場合は、就業規則で定める基準に達しない部分以外は、これを有効としています。さらに、使用者は、就業規則に定めた労働条件を労働者と合意することなく、労働者の不利益に変更することができないとしています。ただし、この場合就業規則の変更が「労働者の受ける不利益、変更の必要性、変更内容の相当性」などに照らして合理性があり、変更内容を労働者に周知させた場合には有効としています。
 こうした内容から、今後は就業規則の重要性がより一層高まるものと思われます。
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第17回 労働契約法が建設業に与える影響
 労働契約法が建設業に与える影響について懸念する声も一部に聞かれますが、この法律は特定の産業や業種を限定したものではないので、建設業だけに影響が及ぶというものではありません。
 あえて建設業への影響を考えるならば、「安全への配慮義務」「必要性のない出向や合理性のない解雇は無効」「有期契約の途中解約は無効」などの規定があることです。
 安全への配慮義務は「使用者は、労働契約に伴い労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働できるよう配慮するものとする。」としています。これは、使用者は労働契約に当たって、労働者の生命に危険が生じないように注意し、人的・物的に環境を整備する義務があることを確認したものです。
 次に、必要性のない出向を無効としたのは、使用者が労働者に出向を命ずることができる場合でも、出向命令が権利を濫用して行われることを防ぐためです。また合理性のない解雇を無効としたのは、使用者の解雇権の行使も、解雇に客観的に合理的な理由がなく、社会通念上も相当と認められない場合には、権利を濫用したものとして無効とするとしたものです。
 有期労働契約の途中解約を無効としたのは、有期契約の予期せぬ終了は有期契約で働く労働者への影響が大きいことから、やむを得ない事由がある場合でなければこれを認めないとしたものです。やむを得ない事由があるかどうかは個別の具体的な事案に照らして判断するとされています。
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第18回 一人親方大工は労働者には当たらない  最高裁判決
  一人親方の仕事が請負契約か労働契約かの判断は、施工体制台帳の作成あるいは雇入通知書の発行の観点から非常に重要な問題です。しかし、その区別は容易ではなく高度の判断を要します。
 この判断について、2007年の最高裁の判決で「一人親方大工は労働者には当たらない。」とする、次のような興味深い結果が出されましたのでその概要を紹介します。
『マンションの新築工事で指を切断した一人親方大工が、"実質的に元請会社の指揮監督の下で作業する立場にあったので従業員と同じ"として労災補償を求めていた訴訟の上告審判決で、最高裁は「労働者には当たらない」として、以下のような理由をあげ一人親方大工男性の主張を退けました。』
 この最高裁の判決は裁判官全員一致の意見とされており、今後同様の問題が発生した場合は、これが規範的な事例として広く引用されることが予想されます。
 (1) 上告人(大工)は、仕事の内容についてある程度細かな指示を受けていたものの、具体的な工法や作業手順の指示は受けず、自分の判断で工法や作業手順を選択することができた。
 (2) 自分の判断で仕事を休み作業時間を調整することもできた。
 (3) 他の業務に従事することが禁じられていなかった。
 (4) 報酬は完全出来高払方式が中心であった。
 (5) 報酬は他の従業員の給料よりも相当高額であった。
 (6) 大工道具一式を自ら所有し、これらを現場に持ち込んで使用していた。
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